リールを選ぶ前に、構造やスペック(仕様)の見方について学びましょう
リールは大別すると、スピニングリールとベイトキャスティングリール(ベイトリール)に分かれます。
この両者は見た目も、リールの構造も違います。セットするロッドも専用のものを選ばなければなりません。
リールはラインを収納する機械ですが、使用ラインやロッド、釣り方などでサイズが分かれています。
このページでは、リールのスペック(仕様)の見方について解説します。
下記のスピニングリールのスペックを例にしてお話します。
【リール名称】 シマノ ツインパワー2000
【ギヤ比】 5.2 : 1
【実用ドラグ力(N/kg)】 24.5 / 2.5
【標準自重(g)】 245
【ボールベアリング】 8
【ローラーベアリング】 1
【糸巻量ナイロン(号- m)】 2-150 ・ 2.5-125 ・ 3-100
リールのギヤ比
ギヤ比とは、ハンドルを1回転するとベールアームまたはスプールが何回転するかということです。
上記の「5.2 : 1」というのは、ハンドル1回転でベールアームが5.2回転するということです。
続に「ハイギアタイプ」と呼ばれるものには、ギヤ比が「7.0 : 1」などというものがあります。
その逆で「ローギアタイプ」と呼ばれるものには、ギヤ比が「4.3 : 1」などというものがあります。
ハイギアタイプは、遠投したり高速リトリーブするショアジギングなどに向いています。
ローギアタイプは、管理釣り場などのスローリトリーブを多用する釣りに向いています。
一般的には、ギヤ比がノーマルのリールでほぼすべての釣りがカバーできます。
かなり釣り込んできてノーマルでは物足りないという方は、ハイギア、ローギアを選択するといいでしょう。
リールの実用ドラグ力
実用ドラグ力とは、ドラグノブの締め付け力とドラグ力が比例する限界の力のことをいいます。
ドラグノブを締めるとスプールも締め付けられ、スプールからラインが引き出されにくくなります。
ドラグノブを徐々に強く締めるとラインもそれに比例して出にくくなりますが、その関係にも限界があります。
ある力以上でドラグノブを締めると、滑らかにラインが出なくなるのです。その力を実用ドラグ力といいます。
実際の釣りでは、実用ドラグ力までドラグを締め付けて使用する人はいないと思います。
ですので、この数値は参考程度に考えておけばいいでしょう。
リールの重さ
上記スペックの【標準自重】がリールの重量です。
リール重量は、リールのサイズ、使用している素材(マテリアル)、パーツ数などで異なります。
ボールベアリングの数
ボールベアリングとは回転軸を支える「軸受け」で、摩擦を少なくするために鋼鉄の玉を入れたものです。
高級リールになるほど、リールに使われているボールベアリングの数は多くなります。
上記スペックでは、ボールベアリングが8個使用されていることになります。
従来は錆びなどに弱い部品でしたが、現在はコーティング技術が進んで錆びにくくなっています。
ローラーベアリングの数
リールに使われるボールベアリングのなかでも、ラインローラー部に使われているベアリングのことです。
ラインローラーはひとつですので、そこに使用されるボールベアリングも1個というわけです。
糸巻量
糸巻量とは、このリールに巻ける糸の量(長さ)をいいます。
上記のスペックでは、ナイロン2号を150メートル、3号を100メートル巻けるスプールという意味です。
実際には、同じ号数でもライン直径はどのメーカーでも同じではないので、若干の誤差があります。
特に、ルアー用ラインはライン直径ではなく「ポンド」表示ですので、誤差は大きくなります。
リールに付属の糸巻量の目安となるゲージを使用すれば、スプールに必要な分だけラインを巻けます。