ヒラメルアーに最適なラインの選び方
ヒラメルアーに適したラインは、使用ルアーやメソッドに合わせた選定が重要です。 ヒラメのルアーゲームでは、PE系、ナイロン系の2種類のラインに大別されます。
PEラインについて、特徴、メリット、デメリット
PEラインとは、ポリエチレンの細糸を三つ編みのように編んで作ったラインのことです。 PEラインのように、繊維を集合体のラインををマルチフィラメントラインと呼びます。
PEラインのメリット
PEラインのメリットは、「ナイロンと比べて伸びが少ない」「引張強度が強い」ことです。 ナイロンラインの伸びが15~20%に対し、PE系は5%以下で使用感も全然違います。 そのため、感度が格段に良く、ソフトルアーなどのボトムを感じる釣りには適しています。
強さでは、ナイロンラインと同等直径で比べると、引張り強度が3~4倍あります。 そのため、同じ強度であればがナイロンより細いラインが使えます。 ライン表面が、ナイロンより滑りやすいのもPEラインの特徴です。
細さと滑りやすさのおかげで、同じルアーでもナイロンより飛距離を稼ぐことができます。 釣り場が広いソルトルアーでは、必然的にPEラインの使用率が高くなっています。
PEラインのデメリット
PEラインのデメリットは、耐磨耗性と結束強度の低さでしょう。
PEラインとは、ポリエチレンの細糸を三つ編みのように編んで作ったラインのことです。 PEとは、ポリエチレンのポリの頭文字Pと、エチレンの頭文字Eのことです。 耐摩耗性(擦れにくさ)、結節強度(結び目の強さ)が低い、張りがないなどです。
いずれも、PEラインが編んで作られた糸のために起こる問題です。 これらの問題は、コーティング技術の向上などにより、改善されつつあります。
また、同じ長さでも販売価格がPEラインの方が3倍ほど高くなるのも欠点です。 しかし、ナイロンラインよりも寿命が長いため、ランニングコストは安くなります。 ヒラメルアーでは、PEラインの1~1.5号が多く使われています。
- おすすめのPEライン ファイヤーライン
-
もはや知らない人はいないでしょう。ソルトルアーで使用率の高い人気のラインです。
特徴は、バークレイの特許製法(コールドフュージョンプロセス)によるコーティングで、 適度なハリとコシ、スベリを生みます。
それにより操作性は抜群で、ルアーの飛距離が飛躍的に向上します。
強度はPEラインの約1.8倍、耐磨耗性はPEラインの約8倍あります。
ナイロンラインについて、特徴、メリット、デメリット
ナイロンラインは、単一のナイロン素材を伸ばして作ったもので、モノフィラメントラインとも呼びます。 ここでは、ナイロンラインの特徴について説明します。
ナイロンラインのメリット
ナイロンラインのメリットは、「ラインに伸びがあり魚がバレにくい」「結節強度が強い」 「低価格でありどこでも入手可能」であるとです。
ナイロンラインは戦後間もなく登場し、PEラインの出現まではルアーゲームの主流ラインでした。 細かい改良が加えられ、現在でも根強い人気を保っています。
ナイロンラインのデメリット
ナイロンラインのデメリットは、時間の経過につれ強度劣化が激しくなるということです。
使い始めはすばらしい強度があっても、使っているうちに強度が落ちます。
その原因は、吸水、紫外線、そして、障害物などによる磨耗です。
吸水性については、10時間真水に漬けておくと強度は5%ほど落ちるといわれています。
しかし、吸水性があるゆえに、スプールに良くなじむという利点もあります。
紫外線による劣化は深刻で、10時間連続照射で強度が50%ほど低下するといわれています。
紫外線は太陽の光だけでなく、室内の蛍光灯の光にも含まれているので、注意が必要です。
耐摩耗性については、単一素材ゆえにラインの一部に傷が付くとガクッと強度が落ちます。
また、同じ強度で比べると、PEラインよりもライン直径は太くなります。
以上のデメリットを防ぐには「ラインをカットする」ことです。
つまり釣りを何時間か続けたら、先端の何十メートルかをカットするのです。
そうすることで常に新鮮なラインを使用することになるので、強度の低下は防げます。
ヒラメルアーでは、使用するルアーなどにより8lb~16lbぐらいが多く使われています。
- おすすめのナイロンライン サンヨーナイロン GT-R
-
もともとはバス用に開発されましたが、ソルトルアーのヒラメにも十分使用可能です。
ルアー操作での軽い負荷ではラインが伸びず、そのおかげで感度が向上しています。だからといって硬くなく、適度な張りのため扱いやすいラインです。
耐摩耗性も通常のナイロンの20倍を発揮。障害物周りでもガンガン使えます。